101匹ビートルズ大行進 - 2008/02/24

かつてはビートルズ・カヴァーに関するブログでしたが・・・
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70's - 80's 一発屋スペシャル ! -その参- (2/24)
70's - 80's 一発屋スペシャル ! -その弐- (2/24)
70's - 80's 一発屋スペシャル ! -その壱- (2/24)
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2008年02月24日(Sun)▲ページの先頭へ
なりたい自分になれ! 男子号泣映画ベストテン

"You're who you choose to be !"
"・・・・・I am not a gun. I'm Superman."







米軍が誤射した核ミサイルが、メイン州の平和な町にぐんぐん迫って来る。
なすすべもなく、茫然と夕焼け空を見上げる住民たち。
そのとき、しゃべることが苦手な鉄の巨人が静かにつぶやいた。
「・・・・・ボク、ヤル。」

「ジャイアント?」
驚いて振り返った少年に、巨人は優しく語りかける。
ココニ、イテ。 ・・・ボク、イク。 ・・・ツイテ、クルナ。

「・・・・・大好きだよ。」
少年の小さな声を背に、巨人は核ミサイルめがけて飛び立った。
なりたい自分になるために!




数年ぶりに「アイアン・ジャイアント」('99年 ワーナー・ブラザーズ)を観た。
これは'99年の公開以来、全世界の少年、および元・少年たちを号泣させ続けている感動の物語だ。
今回が通算5度目の鑑賞だったが・・・
だめだ。やっぱり涙が止まらない!
男の子が泣けるツボをここまで完全に押さえている作品は、いまどき珍しい。
最近のディズニーやピクサーのアニメイション作品にまったく興味がなくても、少年時代に「サイボーグ009」最終話の「主よ、生まれて初めてあなたに祈ります・・・」や、「ジャイアント・ロボ」最終回の「ロボ、戻ってこい!」に涙した人なら、号泣してしまうこと間違いなし。
あー泣ける!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


大泣きついでに、ここで男子号泣映画ベストテンを勝手に選んで発表します!(順不同)



1.ピーター・ジャクソン版「キング・コング」の終盤1時間まるごとすべて
コング捕獲のくだりから映画が終わるまで、ずっと嗚咽が止まらず、映画館で恥ずかしい思いをした。




2.「ガルシアの首」より、ウォーレン・オーツの "Let's go."


3.「少林サッカー」より、

キーパーは重症を負った。
ゴールを守れるのはもう俺しかいない。たとえそれが、この命と引き換えでも・・・・・
一切の迷いを捨て、晴れやかな表情で死地に赴く 中年サラリーマン (ティン・カイマン) が、携帯電話を取り出して
妻に伝えるセリフ。

「・・・・・20年間ずっと言えなかった大事なことを今言っておく。・・チャン、お前を愛してる。


無問題!どこでもいいからクリック



4.「眼下の敵」より、

クルト・ユルゲンスとロバート・ミッチャムが交わす敬礼


5.「オトナ帝国の逆襲」より、

ひろしの回想、そしてしんのすけの全力疾走

「ガントレット」「激突」「ブルースブラザーズ」「SFボディ・スナッチャー」「ススムちゃん大ショック」「ゾンビ」・・・
あらゆる映画的記憶がぎっしり詰まった快作!
脚本も"侵略もの"として無茶苦茶よくできてる。
(ストーリーテリングで勝負するなら、たとえば21世紀版「宇宙戦争」よりこっちの方が達者!)




6.「ポセイドン・アドベンチャー」より、

"Oh God, Not this woman ! Not this woman !"

絶命したシェリー・ウィンタースを胸に抱いたジーン・ハックマンの悲痛な祈り。
この映画はたぶん50回くらい観てるけど、毎回涙があふれてくる。



7.「ギャラクシー・クエスト

この映画の存在そのものが泣けた。
「宇宙大作戦」で育ってよかった!


8.「ロッキー」より

14ラウンドからラストのストップモーションまで
もうこれは「号泣の殿堂」入り!


9.「空飛ぶゆうれい船」より

死の商人ボアの総攻撃を受け、ゆうれい船長は重症を負った。
ベッドに横たわる船長のドクロの仮面の下に、隼人が見たものは・・・
ゴーアヘッド!隼人!




10.「未知との遭遇」より、

終盤の「繰り返す。これは演習ではない。」以降のすべて。
最初に映画館でこれを観たとき、なぜか涙が止まらなくなった
たぶん、こういうものを本気で作ってくれる人たちがこの世界に存在することが、たまらなく嬉しかったのだろう。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


新しい音楽を聴かなくなってからずいぶん経つけど、新作映画の楽しみは、まだかろうじて残っている。
今年はどんなベスト・シーンが観られるだろうか。
さあ、"Let's go."



それでは最後に、「アイアン・ジャイアント」のダイジェスト版をご覧ください!









70's - 80's 一発屋スペシャル ! -その参-

今月は70年代から80年代にかけて、ほんの一瞬だけヒットチャートを賑わしたワンヒット・ワンダー:いわゆる一発屋と呼ばれるミュージシャンの面々を三回にわたってご紹介します。
第三回は70年代末から80年代初頭の、愛すべき一発屋たちをふりかえってみましょう。


@「ポップ・ミューヂック」by M

JT(日本たばこ産業)のCMソングとしてOA中

80年代目前、ナックの「マイ・シャローナ」とスーパートランプの「ブレックファスト・イン・アメリカ」がトップの座を激しく争っていた'79年10月から12月にかけてヒットした、早すぎた名曲。
とがったリズム、派手な女性コーラス、とぼけたヴォーカル、どこから見ても70年代末の作品とは思えないこの曲の斬新さにはただただ驚くばかり。
数年後、この「ポップ・ミューヂック」に酷似したレイ・パーカーJr.の「ゴーストバスターズ」が、大ヒット。おまけに「ゴーストバスターズ」はヒューイ・ルイスの「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ」にも似ていたため、レイ・パーカーJr.はMとヒューイ・ルイス双方から訴えられる事態となったとか。



A「カーズ」 by ゲイリー・ニューマン & チューブウェイ・アーミー

カッコいい!
シンセサイザーのリフをひたすら気持ちよく鳴らしてくれますね。
この一曲がカッコ良すぎるので、ちょっと場違いなゲイリー・ニューマンを強引に「一発屋」に入れてしまいました。
'79年9月、UK #1, US #9 を記録したヒット・シングル。
79年末から、80年初頭にかけて、上記のMやスーパートランプ、ナック、ゲイリー・ニューマンの他にもポリス、バグルス、クイーンなどが、せれぞれ非常に斬新な楽曲を発表しています。
あの頃はFM、AM問わず、ラジオが手放せない日々でした。



B「ラジオスターの悲劇」 by バグルス

さまざまなミュージシャンが一斉に画期的な名曲を発表した79年秋から80年初頭。
その濃密な数ヶ月の間に生み出された、最も美しい曲がこれだと思う。
何回聴いても飽きが来ない、まさに完全無欠のポップス!
再三お世話になっている「オールジャパン・ポップ20」によれば、'80年1月第三週にこの曲が23位まであがってきた時点で、チャートの上位にいたのはクイーンの「愛という名の欲望」、ポリスの「孤独のメッセージ 」、スーパートランプの「ブレックファスト・イン・アメリカ」など。
同日、Mの「ポップ・ミューヂック」が最高位である第四位まで上り詰めている。
いっぽうバグルズはヒットチャート内をぐんぐん上昇し続け、3月第一週から7週連続ナンバーワンを記録する。
ところでこの人たちはたしか、この後も新生イエスやエイジアやアート・オブ・ノイズ(だっけ?)で活躍した筈なので、厳密には一発屋の範疇には入らないかも。



C「ハートエイク・アヴェニュー」 by メゾネッツ



この人たちのことはつい最近知りました。
前回ご紹介した「シティ・ボーイ」のヴォーカリストだったロル・メーソン(ヒゲのほう)の、その後のユニットらしい。
シティ・ボーイ同様、メゾネッツもまた82年、英7位のこの曲以外にヒットがない。
ということで一発屋を人生で二度経験したメーソン氏こそ、「キング・オブ・一発屋」ではないだろうか。

さて、3回にわたり計12組のワンヒット・ワンダーたちを取り上げてきましたが、今回動画が見つからなかったTeazeやKorgis、一発屋に入るか否かわからないけどリック・デリンジャーやロニー・モントローズなどの「忘れられたヒーロー」についても、いつか特集を組んでみたいと思います。


それでは@〜Cの映像をどうぞ!







70's - 80's 一発屋スペシャル ! -その弐-

今月は70年代から80年代にかけて、ほんの一瞬だけヒットチャートを賑わしたワンヒット・ワンダー:いわゆる一発屋と呼ばれるミュージシャンの面々を三回にわたってご紹介します。
第二回は、あとちょっとの差で10ccやクイーンやエアロスミスになれなかった、「惜しかったバンド」4組の登場です。

@ 「君のナンバー 5-7-0-5」シティ・ボーイ



70年代って、ELOの「テレフォン・ライン」とか、電話の呼び出し音から始まるドラマ仕立ての曲がいろいろ流行りましたね。
この「君のナンバー 5-7-0-5」もやはり「ピッポッパッ」で始まり、続く「ファイヴセヴノファ〜イ!」の分厚いコーラスが印象的な一曲です。
この独特のコーラスやよくまとまった楽曲のせいで、当時はクイーンや10CCと比較されていたみたいです。
この曲が日本で流行ったのは'78年秋。
ビリー・ジョエル「ストレンジャー」、ストーンズ「ミス・ユー」、バリー・マニロウ「コパカバーナ」、ビージーズ「恋のナイトフィーバー」、ボストン「ドント・ルック・バック」、クラプトン「ワンダフル・トゥナイト」、フォリナー「ホット・ブラッディド」なんかと同期ですね。
シティ・ボーイは数枚のアルバムをリリースしたらしいけど、これ以降その名を聞いた記憶がまったくありません。

A 「チェリーベイビー」 スターズ

"Stars"じゃなくて"Starz"。
なんちゃってエアロスミスなロゴマークがカッコよかった。



で、77年発表の「チェリーベイビー」だけど、日本で売れたのはこの年の初夏。
キッス「ハードラック・ウーマン」、クイーン「手をとりあって」、エアロスミス「バック・イン・ザ・サドル」、10CC「愛ゆえに」、ジグソー「スカイハイ」(二回目のヒット)などが流行ってた頃です。
当時大人気だったクイーン、キッス、エアロスミスがハードロック御三家と呼ばれており、巷には「柳の下の四匹目」を狙うバンドがたくさんおりました。
そのなかでかろうじて記憶に残っているのが、「ロック界の貴公子」エンジェルと、この「小型エアロ」なスターズです。
ルックス重視で楽曲がトホホだったエンジェルに比べると、スターズの曲はかなりいいんだけど、ちょっと個性がたりなかったか。

B 「スカイ・ハイ」 ジグソー



日本ではジミー・ウォング&ジョージ・レイゼンビーの同名映画と「千の顔を持つ男」ミル・マスカラスと、あといろんなTVCMのおかげで75年以来何回もヒットしている名曲ですね。
このバンド、ほかにも何曲かヒット曲があるらしいけど、知らんなあ。
ベストアルバム聴いてみたけど、この一曲が突出しすぎてます。
バグルスやパイロットなんかもそうだけど、バンド結成早々にこんな凄い曲を世に出してしまったら、絶対あとがしんどいですね。


C 「アクション」 スイート



スレイド、パイロット、ジグソーと3大関が出そろったところで、いよいよ一発屋の横綱、スイートの登場です。
もちろん「リトル・ウイリー」も「フォックス・オン・ザ・ラン」もいい曲だけど、この「アクション」があまりにもカッコよすぎて他が霞んでしまいます。
ハッタリ上等なイントロ、ビシッと決まるコーラス、威勢のいいリードギター、どれをとってもこのバンドの力が120%出ている気がする。
ちなみにクイーンの「天使のコーラス」に対して、スイートのは「悪魔のコーラス」というらしい。そんな話、巷で聞いたことないけど。
例によって「オールジャパン・ポップ20」の資料を参照すると、この曲がトップ40にランクインした'76年3月末のチャートは、1位がクイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」、2位と3位がベイ・シティ・ローラーズ、9位がジョージ・ハリスンの「ギターは泣いている」、戻って4位がK.C.& サンシャイン・バンド 「ザッツ・ザ・ウェイ」、以下スタイリスティックス 「愛がすべて」、バンザイ「ビバ・アメリカ」など、ディスコ勢の健闘も目立ちます。
そんなちょっと甘い目のヒットチャートの中で、この完璧なハードロックだけがキラリと光っていたんですなあ。

それでは今回も、You Tubeから拾った@〜Cの映像をお楽しみください!






70's - 80's 一発屋スペシャル ! -その壱-

今月は70年代から80年代にかけて、ほんの一瞬だけヒットチャートを賑わしたワンヒット・ワンダー:いわゆる一発屋と呼ばれるミュージシャンの面々を三回にわたってご紹介します。

@ パイロット 「マジック」



パイロットって、なんだか「イギリスのチューリップ」みたいなバンドでしたね。
どっちがどっちを真似たとか、そういうことじゃなく、ポール・マッカトニーが好きで好きでしょうがないという共通点がそうさせたんでしょう。
資料によると、このバンドは他にも「ジャニュアリー」など5曲をニッポン放送『オール・ジャパン・ポップ20』のチャートに送り込んでいるので、厳密には一発屋とは呼べないか。(ちなみにAのスレイドも計6曲)
「マジック」がヒットした'75年春のチャートを見ると、上位にはジョージ・ハリスン「ディン・ドン」(一位!)、クイーン「キラー・クイーン」、ジョン・レノン「夢の夢」、ルル「007黄金銃を持つ男」、 ピエール・バシュレ「エマニエル夫人」、 ダリダとドロン「 あまい囁き」 などが並んでいます。
最後のって「パロ〜レパロレパロ〜レ」かな?




A スレイド 「カモン・フィール・ザ・ノイズ」

発売当時の邦題は「カモン !!」。



覚えやすい。メロディーが切ない。Voがシャウトしてる。ギターの音がいい。
ノリのいいロックのお手本みたいな曲ですね。
'73年初夏に流行りました。
当時のヒット曲はギルバート・オサリヴァン「ゲッダウン」→、ELO「ロール・オーバー・ベートーベン」、
スティービー・ワンダー 「迷信」、ロバータ・フラック 「やさしく歌って」などなど。
おっと、 チャートの下の方にはベック、ボガート&アピスの「黒猫の叫び!」もあるぞ。
ちなみにこの曲「カモン・フィール・ザ・ノイズ」は、80年代にもクワイエット・ライオットが再ヒットさせました。


B カール・ダグラス 「吼えろ!ドラゴン」



「ダサカッコいい」とは、こういうことか。
映画「カンフー・ハッスル」でおなじみの、あの中華風ディスコです。
カンフー・ブームに便乗して'75年初頭にチャート・イン。
印象的なメロディー、ファンキーな演奏、そしてダグラス兄貴の歌唱力、どれをとってもノベルティ・ソングだからって侮れない名曲ですね!
当時のチャートの上位には、ジョン・レノン「真夜中を突っ走れ」、ウイングス「ジュニアズ・ファーム」、スージー・クアトロ「ワイルド・ワン」、エリック・クラプトン「アイ・ショット・ザ・シェリフ」、ローリング・ストーンズ「イッツ・オンリー・ロックンロール」、バッド・カンパニー「キャント・ゲット・イナフ」・・・75年はまさにカッコいいロックの年!


C ボー・ドナルドソン & ヘイウッズ 「悲しみのヒーロー」



'74年秋のヒット曲。
朝日放送の「ヤングリクエスト」でよくかかってた記憶があります。
当時中学生だった私は、この曲の奇麗なメロディーが気に入ってよく口ずさんでいたけれど、ラジオから流れてくるこの歌の意味など、もちろん全く知りませんでした。
だけど、いま改めて歌詞を読んでみると、すごく悲しい反戦ソング!
中学一年生には実感がなかったけど、まだベトナム戦争、終わってなかったんですね。
当時の『オール・ジャパン・ポップ20』のチャートを見てみると、この曲より一足先にヒットしてたのが、ルーベッツの「シュガーベイビーラヴ」とウイングスの「バンド・オン・ザ・ラン」。
そしてベスト10圏内に、「ドラゴン怒りの鉄拳」「エクソシスト」と映画音楽が2曲も入っている。
「フィスツ・オブ・フューリー」「チューブラベルズ」どっちもいい曲でしたね!


それでは最後に、@からCの懐かしき映像をたっぷりお楽しみください!







ジョギリよ今夜もありがとう。

現在、日本縦断公開中のホラー映画「ヒルズ・ハヴ・アイズ」のネタ元、ウエス・クレイヴン監督作品「サランドラ」('77)は、80年代に映画を観まくった世代にとって、ある意味で忘れがたい作品です。







'75年夏、「タワーリング・インフェルノ」の劇中、スティーヴ・マックイーンが宙吊り状態の消防隊員を救出するシーンで、映画館の客席から拍手と歓声が沸き起こるのを初めて目撃した。
同年冬、「ジョーズ」のラストシーン、絶体絶命のロイ・シャイダーが一発逆転のショットを決めた瞬間には、さらに大きな歓声が劇場内に響いた。
そして'84年夏・・・




「なんじゃこりゃあ〜?!」「金返せ〜!」

映画「サランドラ」が終わり、"THE END"の文字がスクリーンに映ったとたん、客席からは歓声ではなく怒号が沸き起こった。

戦慄のジョギリ・ショックがやってくる! 」
誰もがこの宣伝文句に煽られて映画館に足を運び、「サランドラ」という映画のあまりのショボさに激怒したのです。
すでにジョン・カーペンターやブライアン・デ・パルマのハイテンションな作品を体験済みだった私たちにとって、「サランドラ」はあまりにもユルかった。
おまけにこの映画のポスターにデカデカと描かれていた人間狩りの最終兵器、「戦慄のジョギリ」がいつまでたっても出てこない。
無敵のモンスター、マイケル・ベリーマンが巨大なジョギリ (斧みたいな鎌みたいな、とにかく何か凄そうな刃物) を
振り回す、世にも恐ろしいショッカー映画を期待していたのに!

これが映画配給会社の煽りに完全に騙される最初の体験となった。
そしてこの後「マイ・ドク」とか「レイザーバック」とかで何回も騙されて、「くだらない映画を愛する能力」を鍛えられていくのだった・・・。
(ホンマカイナ!)






日本のインディ・ジョーンズ



「大盗賊」(1963年 東宝)
監督:谷口千吉
特撮:円谷英二
出演:三船敏郎、有島一郎、水野久美、佐藤充、田崎潤、浜美枝、志村喬、天本英世 砂塚秀夫、二瓶正也 ほか
音楽:佐藤 勝
脚本:木村武、関沢新一


いまだにこれがDVD化されないのが不思議でならない。
三船敏郎が「椿三十郎」の翌年に主演した、アクションあり、爆笑あり、特撮ありの時代活劇巨編。

この作品の前後のミスター三船のフィルモグラフィを見てみると、「用心棒」、「椿三十郎」、「天国と地獄」といった
黒澤明監督の代表作がズラリとならんでいる。
同時に岡本喜八監督の作品にも頻繁に登場していた頃で、このあたりから'68年のアメリカ映画 「太平洋の地獄」
でのリー・マーヴィンとの爆笑バトルあたりまでが、ミスターのアクション・スターとしてのキャリアのピークだったと言えるだろう。

東宝時代劇黄金期の遊び心の産物のようなこの「大盗賊」は、円谷英二の特撮を駆使した仙人:有島一郎vs.妖婆:天本英世のマジカル対決シーンや、ミスター三船が敵の牙城に潜入するためハンググライダーで空を飛ぶシーン
まで飛び出す、めちゃめちゃ楽しいトンデモ時代劇だ。

この映画には当時の東宝のスターが続々と登場するが、その配役とキャラクター設定がまた最高に面白い。
その一部をご紹介すると・・・

三船敏郎:
実在の堺の豪商、呂宋助左衛門を大胆にアレンジ。商人なのになぜか剣豪。
海運業で巨万の富を築くが、お上から海賊の嫌疑をかけられ、死罪を宣告される。
(実際には贅沢しすぎて豊臣秀吉の怒りを買ったとか。)
火あぶりの刑から逃れた助左衛門は、財宝を船に積み込んで仲間とともに日本を脱出。
太平洋上で本物の海賊に襲撃されて遭難し、流れ着いた南海の島国で悪党どもを相手に大暴れする。
本物の呂宋助左衛門はルソン島(フィリピン)の日本人町に逃れたのち、カンボジアに渡って再び豪商になったと
伝えられている。

志村喬:
島国の王様。
→この人、最初から最後まで、ほとんど寝てるだけ!
何と贅沢なキャスティングか。

有島一郎:
2級仙人。
→スケベな性格が災いして、高度な術が使えない。
女体を見るたび「あぁあ〜」と悲鳴をあげて高い所から転落。
一見頼りないけど、機転を利かせてたびたび三船を助ける。

天本英世:
魔女!
→変身、飛行、人間の石化(ゴーゴンか!)などの妖術の使い手。
圧倒的パワーで三船たちを迎え撃つ。

浜美枝:
物語の舞台となる架空の島国のプリンセス。

水野久美:
普段は町で飯屋を営んでいるが、正体は女山賊。
→助左衛門に想いを寄せる。
終盤、去って行く三船の背中に向かって叫ぶ「食い逃げ野郎〜!」が切ない。

田崎潤:
気のいい町の暴れん坊。
武術の達人で、王の暗殺を謀る宰相に利用されてしまう。
三船に友情を抱きつつも、立場の対立から対決を余儀なくされる。

佐藤充:
黒海賊団の頭目。悪党だけど女には純情。
こちらも宰相に利用されている。
この俳優が出てくるだけで、アクション映画は面白くなる。
終盤、三十郎三船vs.愚連隊佐藤の夢のカードあり!

中丸忠雄:
宰相←同情の余地のない、絵に描いたような悪人。
勧善懲悪の活劇だから、この設定は重要。
田崎潤、佐藤充、天本英世という東宝映画史上最強のトリオを従えた、悪の軍団のボス。


カッコいいヒーロー、清楚&妖艶2タイプのヒロイン、魅力的なライバル、コミカルな相棒、凶悪で手強い敵の軍団。
面白い活劇に必要なキャラクターが完璧に揃っている。
この映画の脚本は2人のライターが共同執筆しており、よく練られていて非常に完成度が高い。
これ一本に半端なアクション映画100本ぶんの面白さが詰まっていると言っても過言ではないだろう。

学生時代に東宝直営館「伊丹グリーン・ローズ劇場」でのオールナイト上映で出会って以来、すっかりこの作品の
魅力にとりつかれてしまった。
上京後も、浅草の名画座 (馬券購入のための途中退場・再入場チケット制度あり) まで追いかけてみたり、職場の同僚に教えてもらった大泉学園のマニアックなビデオショップ「録影帯」でソフトを発見して大喜びし、繰り返しレンタルしたものだ。
東宝さん、DVD出してください!


↓こちらは貴重な「大盗賊」の予告編




↓「食い逃げ野郎〜!」の水野久美さん