今月は70年代から80年代にかけて、ほんの一瞬だけヒットチャートを賑わしたワンヒット・ワンダー:いわゆる一発屋と呼ばれるミュージシャンの面々を三回にわたってご紹介します。
第三回は70年代末から80年代初頭の、愛すべき一発屋たちをふりかえってみましょう。
@「ポップ・ミューヂック」by M
JT(日本たばこ産業)のCMソングとしてOA中
80年代目前、ナックの「マイ・シャローナ」とスーパートランプの「ブレックファスト・イン・アメリカ」がトップの座を激しく争っていた'79年10月から12月にかけてヒットした、早すぎた名曲。
とがったリズム、派手な女性コーラス、とぼけたヴォーカル、どこから見ても70年代末の作品とは思えないこの曲の斬新さにはただただ驚くばかり。
数年後、この「ポップ・ミューヂック」に酷似したレイ・パーカーJr.の「ゴーストバスターズ」が、大ヒット。おまけに「ゴーストバスターズ」はヒューイ・ルイスの「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ」にも似ていたため、レイ・パーカーJr.はMとヒューイ・ルイス双方から訴えられる事態となったとか。
A「カーズ」 by ゲイリー・ニューマン & チューブウェイ・アーミー
カッコいい!
シンセサイザーのリフをひたすら気持ちよく鳴らしてくれますね。
この一曲がカッコ良すぎるので、ちょっと場違いなゲイリー・ニューマンを強引に「一発屋」に入れてしまいました。
'79年9月、UK #1, US #9 を記録したヒット・シングル。
79年末から、80年初頭にかけて、上記のMやスーパートランプ、ナック、ゲイリー・ニューマンの他にもポリス、バグルス、クイーンなどが、せれぞれ非常に斬新な楽曲を発表しています。
あの頃はFM、AM問わず、ラジオが手放せない日々でした。
B「ラジオスターの悲劇」 by バグルス
さまざまなミュージシャンが一斉に画期的な名曲を発表した79年秋から80年初頭。
その濃密な数ヶ月の間に生み出された、最も美しい曲がこれだと思う。
何回聴いても飽きが来ない、まさに完全無欠のポップス!
再三お世話になっている「オールジャパン・ポップ20」によれば、'80年1月第三週にこの曲が23位まであがってきた時点で、チャートの上位にいたのはクイーンの「愛という名の欲望」、ポリスの「孤独のメッセージ 」、スーパートランプの「ブレックファスト・イン・アメリカ」など。
同日、Mの「ポップ・ミューヂック」が最高位である第四位まで上り詰めている。
いっぽうバグルズはヒットチャート内をぐんぐん上昇し続け、3月第一週から7週連続ナンバーワンを記録する。
ところでこの人たちはたしか、この後も新生イエスやエイジアやアート・オブ・ノイズ(だっけ?)で活躍した筈なので、厳密には一発屋の範疇には入らないかも。
C「ハートエイク・アヴェニュー」 by メゾネッツ
この人たちのことはつい最近知りました。
前回ご紹介した「シティ・ボーイ」のヴォーカリストだったロル・メーソン(ヒゲのほう)の、その後のユニットらしい。
シティ・ボーイ同様、メゾネッツもまた82年、英7位のこの曲以外にヒットがない。
ということで一発屋を人生で二度経験したメーソン氏こそ、「キング・オブ・一発屋」ではないだろうか。
さて、3回にわたり計12組のワンヒット・ワンダーたちを取り上げてきましたが、今回動画が見つからなかったTeazeやKorgis、一発屋に入るか否かわからないけどリック・デリンジャーやロニー・モントローズなどの「忘れられたヒーロー」についても、いつか特集を組んでみたいと思います。
それでは@〜Cの映像をどうぞ!